ether

One day of April.

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Yui nO Ha. 
(L⇔R : daisuke ogura, haruna yuasa, yutaka hirasaka) 

2013.04.06 (sat) 
Yui nO Ha. presents 
「ひとひらと、珈琲」 
at 名曲喫茶ミニヨン 

-set list- 
1. acrylic acoustic 
2. hanabira. 
3. silent smile 
4. kanade. 
5. call 
6. from here ~ innocent blue 

———————————————————————————————————— 

あらためて この日このイベントに足を運んでくれた方々、出演してくれたmasato abeさんとPaniyoloさん、それから素敵な空間を提供してくれたミニヨンへ 心からの感謝を。 
本当にありがとうございました。 
Yui nO Ha.での初めてのイベントだったわけですが みなさんのおかげもあって、良い演奏会になりました。 

天候に恵まれず少し不安もあったけれど 多くの方々に来ていただけて嬉しかったです。 
僕は自分の出番がくるまで受付をしながら masatoさん、Paniyoloさんの演奏を聴いていたんですが あの独特な空間と彼らが鳴らす音がすごくマッチしていて 本当に出演してもらえて良かったなーと感じていました。 
外から漏れ聞こえてくる雨の音も どことなく演出っぽく感じられて、個人的には良い雰囲気だなと思いつつ過ごしていました。 

また一緒にやりたいな。 

僕らの演奏の際には 「ほんの少しずつしか進んでいけないんだな」という事を実感しながらも、お互いの呼吸を合わせるように僕自身は努めていました。 
彼の呼吸が普段のソレとどう違っているか、彼女の呼吸が普段のソレとどう違っているか それがとても伝わってきて ある意味素直だなーなんて思いながら、なぜ自分がここにいるのかという事も少し考えたり。 
理由はいくら考えようともいつもシンプルな答が1つあるだけで。 
彼らが好きだから、というもの。 
彼らの なんというか愚直な感じのする音が、人間臭くて好きなんだな。 
だから 本当は僕が普段聴いてる(届いてくる)その音を 僕は他の人に聴いてもらいたいと思う。 
ちょっとできなかった部分がある。正直なところ。 
それは悔しいし、でもまた自分がどうしたら良いのかが少し見えたから やって良かったなと思う。 
うん。 

また、こういった機会を作っていけたらと思っています。 
少しずつでも 呼吸を確かめ合いながら。 


久しぶりに見た友人の顔や、終演後に話しかけてくれた人たちの声が やっぱりどうしたって嬉しかったです。 
写真は僕の友人 なつこさんが撮ってくれた1枚。なつこさん ありがとう。 

そんな感じで。 
最後に 僕とはる菜さんの誕生日を祝ってもらった事も、本当に感謝してます。 
カナムのケーキ すごい美味しかった。 
ありがとう。 

いずれまた。 

「ひとひらと、珈琲」



2013.04.06 (sat) 
- Yui nO Ha. presents - 
「ひとひらと、珈琲」 

open 18:30 
charge 2,000yen + 珈琲 (400yen) 

live : masato abe / Paniyolo / Yui nO Ha. 

4月6日に、イベントやります。 
ソロでやっている音楽の感じに近い(というかソロの曲もやらせてもらってる)、「Yui nO Ha.」というユニットでの演奏会。 
荻窪にある 名曲喫茶ミニヨンをいう喫茶店で。 
普段はクラシックのレコードが流れる静かな場所で、時おりクラシックのコンサートも行われてるようです。 
グランドピアノがあり、とても素敵な雰囲気の空間。 
珈琲も美味しいです。 

この日はYui nO Ha.の他に、totokoko labelから音源をリリースしているmasato abeさんと scholeから音源をリリースしているPaniyoloさんを迎えての演奏会です。 
どちらも素晴らしいアーティストだと思っているので とても楽しみ。 

それと チャージとは別に珈琲代を400円いただき、ミニヨンの珈琲をみなさんに味わっていただきたいと思ってます。 

春のはじめに やわらかな音と珈琲でゆったりした夜を。 
ぜひ来てほしいです。 


※このイベントは席数に限りがあります。40~50名を予定してます。 

ご予約はyutaka.hirasaka@gmail.com または、ここでコメントをいただければと思います。 
よろしくお願いします。 


・Yui nO Ha. : https://soundcloud.com/yui_no_ha 



・Paniyolo : https://soundcloud.com/paniyolo 



・masato abe : https://soundcloud.com/ranbararu 


ラジオについて

 

今度ラジオに出ますー。 
3/26(火) 11:00-11:30 
TOKYO FM 
坂本 美雨の「ディア フレンズ」という番組にyutaka hirasakaとしてゲスト出演します。 

収録を先日済ませてきたんですが、2月にリリースとなった僕の2nd albumについてを中心に ソロ・バンド・ユニットの事なども含め30分いろいろとお話をさせていただきました。 
坂本 美雨さんは言わずと知れた素晴らしい歌声の持ち主・アーティストさんです。 

写真は収録後に撮っていただいた1枚。 
楽しかったです。 

TOKYO FMをキー局に全国ネットで放送されている番組なので、よかったら聴いてみてください。 
よろしくお願いします。○ 

坂本 美雨の「ディア フレンズ」 : http://www.tfm.co.jp/dear/?catid=693

spool


“spool” yutaka hirasaka 

少し前、3月のはじめの雨の日に出てきた曲。 
湖の底から水面を眺めながら、アコギを弾いたり物思いに耽ったり というイメージ。 

感情という名前をつけるほどハッキリとした輪郭があるわけではないような、なんと呼べばいいのかわからないぼんやりとした何かを自分の内側に感じる事って たまにあると思うんだけど。 
そういう何かに名前をつけるよりは 写真みたいに切りとってそっと残しておく場所が、僕にとっては湖の底であって。 
これは勿論メタフォリカルな話で、現実的に僕が湖の底に何かを残してるわけではないんだけど。 

時おり僕は湖の底に潜っていって それまで切りとってきた何枚もの写真を手に取ったり並べたりしてみる事がある。 
結局ひとつひとつのぼんやりとしたそれらについて、何かがわかるわけじゃないんだけれど それらに何となく触れながら水面の方へ意識を向けてみる。 
湖の底は冷たくも温かくもなく 楽しくも寂しくもなく ただただ小さな揺らぎがあるだけ。 
居心地は悪くない。 親密な感じもある。 

水面は柔らかい光の膜に覆われていて、入口にも出口にも見える。 
自分がはじめにここから向こうへ行ったのか、向こうからこちらへ来たのか。 
よくわからなくなる。 
全体的にぼんやりしてる。 

ただただ小さな揺らぎがそこにあるだけ。 

現実に戻ると、特に何かがわかったわけでも変わったわけでもないのに 少しスッキリしてる自分がいる。 
いつもよりほんの少し呼吸が新鮮に感じられたり、日常的な光景にほんの少し色がついてるように見えたり。 
大きく言えば 少し赦された気分になるというか。 
こういうのって何なんだろうなって思う。 
ほんの少しづつ自分で自分を赦しながら生きているのかもしれない。 

とかなんとか。 
とにかく ひっそりと新しい曲をここに。 

air’s relic
track. 12  ”silent smile”

in white flow : movie by mono-kuro

“in white flow” yutaka hirasaka 



2013.02.06にリリースされた僕の2nd album 「air’s relic」収録、track 01. “in white flow”のMVが完成しました。 
今回も前作の”innocent blue”(1st album 「colors」収録)と同様、大阪在住の映像作家 mono-kuroさんに制作をお願いしました。 

mono-kuro : http://mono-kuro23.blogspot.com/ 

今回は前回以上に彼女と色々な会話を重ね、イメージを共有していきながら制作を進めていってもらったので、とても満足のいく作品に仕上げていただきました。 
mono-kuroさんのことは普段やっちさんと呼んでます。 
やっちさん、ありがとう。   

アルバムの冒頭を飾るこの “in white flow” 
「白い大きな流れの中にある情景、その手触り。内包されてる記憶の残像。温度。」 
そういったものを意識してこの曲ができたように思ってるんですが、それを僕の拙い語彙力でなんとか伝えて(多分、だいぶ抽象的なモノの言い方で) やっちさんが見事にイメージを映像という形にしてくれました。 

僕は大好きです、このMV。 

「ストーリー的なものを感じさせる展開をなるべく削いで、説明的になりすぎないようにしながら 自分の(曲の)中で広がってるイメージを映像に」と、少し(だいぶ)難しいお願いをしたんですが 
彼女なかなかやります。やりますよ。 

この”in white flow”のMVも アルバムと同じく色々な人の元に届けば良いなぁと思ってます。 
誰かの何かに そっと寄り添えるかもしれない。 
誰かのどこかが 静かに響くかもしれない。 
そんな嬉しい事は、他にはちょっと思いつきません。 
どうか少しでも届きますように。 

そしてアルバムも是非 よろしくお願いします。 
「air’s relic」 : http://www.amazon.co.jp/air%E2%80%99s-relic-yutaka-hirasaka/dp/B00A9XXL5E

2013.02.06 2nd album “air’s relic” released.

先日、2/6に僕の2nd Album “air’s relic”が全国リリースされました。 
CDショップ、オンライン(amazonn等)で扱ってます。 
場所によっては試聴機展開もされてると思うので、是非聴いていただきたいです。 
ありがとうございます。 
http://t.co/Nf7gQ8u0 

ちなみに渋谷・新宿・秋葉原のタワレコさんにおいてはポップ及び試聴機での展開をしていただけてました。 
あと大阪のタワレコ梅田・丸ビル店さんでも試聴機に入ってたと友人が教えてくれました。 
僕が実際に足を運べたのは渋谷店さんだけなんですが、店舗についてはそれぞれ友人が写真におさめてくれたので ここに載せておきます。 

渋谷タワレコさん (photo by daisuke miyatani) 
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新宿タワレコさん (photo by Bed. / daisuke ogura) 
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秋葉原タワレコさん (photo by yohei kamei / totokoko label) 
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梅田・丸ビル店タワレコさん (photo by やっちさん / mono-kuro) 
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ありがたいです。 

今回も全ての楽曲を自分で作り、全ての楽器を自分で弾いてます。 
小さな4トラックMTRだけで制作しました。 
「空間の残り香」という意味合いでつけたタイトルのアルバムで、全13曲です。 
試聴→ https://soundcloud.com/yutaka_hirasaka/sets/airs-relic-2013-02-06-release … 
https://soundcloud.com/introducing/sets/yutaka-hirasaka-airs-relic/


このアルバムは 夏の終わりにはすべて完成していたので 僕にとってはすでに少し時間が経っていて、最近はずいぶん客観的に聴けてる。 
良いアルバムだな、と個人的に思える。好きな1枚になりました。 
「空間の残り香」というのは わりと前から自分の中になんとなくあったテーマの1つで。 
“そこにあるもの”に目を向けて、意識を傾けて というのじゃなく 
“そこにあったはずのもの”に心の目を向けて、意識を傾けてみる。 
そうすると じんわりと自分と空間が溶けあって 時間の流れ方が普段とは少し違う感じになって、僕は世界の一部にうまく馴染んでいけるような気がしてくる。 

前回リリースの1st “colors”は、その名のとおり 僕が普段目にしている世界の色々な表情を なるべくそのまま素直に切りとってみようと努めた。 
そのままというのは、「本当にそっくりそのままあるカタチで」という意味じゃなく 「僕に見えてるようなカタチで、そっくりそのまま」という意味なんだけど。 
とにかく どこかの空間にいた時に、もしくはどこかの時間軸に自分を置いてみた時に、瞬間的に自分の中に入ってきたイメージをなるべく「写真」的に残したつもりなのが前回。 
目線は僕の目線。 

今回の”air’s relic”は少しメロディーを排した曲が意図的に多い。 
メロディーとかハーモニーで固定化するのは今回のテーマにあまり添わなくて。 
「音」および「音像」で、僕が何かを感じたその空間自体の目線をうまくカタチにしてみたかった。 
それも、できればなんか水墨画のようなイメージで サラサラとしてるんだけども渇いてはいない という具合に。

そうならないだろうかと思いながら、なんとなく普段の日常を過ごしてるうちにスルスルっと出てきた感じがする。 
ホントのこというと あまりよく覚えてない。 
どうしてこの曲はこうなったんだっけ?というのを1曲1曲あまり思い出せない。 
ただ、まとまったものを自分で聴いた時に 最初に「こういうのが作れたらな」と思ってるものに近いものになった気がした。 

そんな感じのが今回のアルバムです。 

うーむ。うまく言えない。 

とにかく 今ある僕の感覚と音楽を具現化する能力と機材と、そういうのを考えた時に今回のアルバムには満足してます。 
だから好きな1枚になったんだと思います。 
リリースから1週間あまりが経って、少しずつ声をいただいたりもしてます。 
ほんのちょっとでも 誰かの元に届きはじめてるんだなと実感してます。 
ありがとう。 

友人や そうじゃない知らない人でも 「音源良かった」とかそういうニュアンスの事を言われるとただただ嬉しい。 
僕はバランス感覚が無くて本気でアホな野郎だと自分で思うけど、少なからず音楽があって本当に良かったと 今みたいな特に何でもない立場でもそう思います。 
あとよく人にもそう言われる。 
やっぱ作品をCDとしてカタチに残すのは、いろんな人に手にとってもらえる機会を作るということでもあって。 
それはもしかしたら、誰かの内側に残ってくれたりする可能性があるわけで。 
あらためて とても幸せな事だなと感じてる最近です。 

本当にありがとうございます。 

これからも “自分なりの空気の震わせ方”を、大事にしていければと思ってます。 
少しでも何か 届きますように。 

yutaka hirasaka

anecdotes

写真、左下にあるBOSSのmicro BR 
これが僕の音楽を作る時の機材です。 
サイズは文庫本より小さかったです。実際。 

ちなみに上が2ndアルバム、左上が煙草、右がビル・クロウ著作の「ジャズ・アネクドーツ」です(文庫本)。 

この4トラックMTR1つで今まで全部やってきました。 
micro BRの右っかわに小さなボタンが4つあって、その上にまた小さな収音マイクが付いてるわけなんですが そのマイクにアコギのホールを近づけて無理くり変な姿勢になりながらいつも音を録ってるんです。 
岩塩シェイカーとかピアニカとか街の音とかも。 

前回の”colors”も今回の”air’s relic”も これが無かったら僕は何もできなかったので、感謝してます。
逆に言うと これさえあれば僕は一応なんとなく音楽は作れそうです。 
少なくとも僕の音楽は。 

最近になって新曲が2曲できて。 
2/6(水)リリースの2ndにも入ってない曲です。 

“call” 



“acro” 



です。 
このうちの”call”について。 
こちらのお店で2ndを買うと特典音源としてこの曲がついてきます。 
http://www.zooooo.jp/?pid=54565897 

そんな感じで。 

2ndの”air’s relic”は、自分自身としては前回の”colors”とはまた違った感覚で作っていった作品だし どう感じてもらえるのか全然わかんないけど、好きな1枚になりました。 
聴いてほしいです。 
ちなみに今回も全国リリースなのでタワレコ店頭とかamazonなどオンラインでも購入していただけます。 

タワレコ : http://tower.jp/artist/2032352/yutaka-hirasaka … 

amazon : http://www.amazon.co.jp/air%E2%80%99s-relic-yutaka-hirasaka/dp/B00A9XXL5E/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1359811480&sr=8-2 … 

です。 

もうリリースまで間も無いなぁ。 
実感は未だにわいてきてないんですが、リリース後に「声」を聴けたら 沸々とわいてくるんだろうなぁと思ってます。 
楽しみ。 

よろしくお願いします。

 

写真に載せた「ジャズ・アネクドーツ」になぞらえてというわけじゃないけれど、僕のちょっとしたアネクドーツ(こぼれ話)を書きました。

2nd

2013.02.06 (wed) 
この日に僕の2nd albumをリリースします。 

タイトルは 
“air’s relic” 

全13曲、インスト。 
ジャケはデジパックです。 
写真は友人のNiCOさんにいただいたオランダの朝焼け。 
素晴らしい仕上がりになって満足してます。 
ジャケ買い期待。 

3曲だけ試聴をのっけときましたので 良かったら聴いて、リリース後には是非買っていただけたらなと思います。 




やはり今回も今までどおり 文庫本サイズの小さな4トラックMTRのみで全ての曲を作りました。 
とりあえず今までのところの 僕のアイデンティティー的な部分。 
今回は内ジャケのクレジットのとこにも 
「- making all songs by small 4 track MTR -」 
と、しっかりクレジットしてもらっちゃいました。 

“空間の残り香” 
そこにあるものよりも そこにあったはずのものに意識を傾けてみながら、僕なりに紡いでいった作品です。 
強い想いもあるんだけど、ひとまずリリース後にまたしっかりと書きたいと思うので このへんで。 
試聴してもらえたら嬉しいです。 

よろしくお願いします。

punk

ゴールドベルグ変奏曲。 
最初のアリアがはじまって 30の変奏を経て 再びアリアへ帰る。 
僕は一体、第何変奏あたりまで自身の歩みを進めているんだろうかと考える。 
すべての変奏を経て、再びアリアを奏でる時 どんなtoneを響かせることができるのか。 
そしてアリアが終わり 唐突に何もかもが消えるその瞬間、色を失い名前も忘れ 僕は僕から離れて景色に溶ける夢を見ることができるだろうか。 

あるいは。 
ベランダ。煙草を吸いながら眺める朝焼けが綺麗な時間、久しぶりに空を泳ぎながら自分との対話をする。 
平均律を辿るように 正しく循環していく呼吸を求める。 
もう少しスマートに生きれたら良かったかもな、なんて思いながらポケットに手をつっこむ。 
くわえ煙草からのぼってくる煙が目に沁みて視界が霞む。 
世界がまわりだす。 

休日に珈琲を飲もうと喫茶店に入り 本を読みながらも店内にいる人々の話になんとなく耳を傾けてみたりする。 
喫茶店は短編集みたいな空間で、実に色々な人が色々な物語を持っているんだなと感じさせられる。
自分は自分の思考しか持ち合わせていないから、結局自分を中心に世界を図ってしまいがちだけど 本当は世界のほんの小さな一部でしかないんだという事を思い出す。 
僕は本を閉じて、イノセントについて考える。 
やっぱり そうなんだろうな。 
サリンジャーやカポーティが描いたイノセントは 結局空にしかないんだ。 
つまり、だからこそシーモアは自殺したんだろう。 
とかなんとか、そういうような事を考える。 
もしくはイアン・カーティスの部屋の壁について。 
スカイブルーに染め上げられたその部屋で 彼が死んでもなおまわり続けていたイギー・ポップのレコードの響き、その感じ。 
僕は店を出て イヤホンで耳を塞ぐ。 
街に落ちていく夕陽。 
青の向こうが白けていって、わずかな間に黒へとかわる。 
揺らいで溶けていくオレンジが綺麗で 僕はいつも憧れる。 
いつまでも憧れていたい。 
ブラームスの間奏曲集を聴きながら 知らないカオばっかりの街並みを抜けて どこか遠くに行ってしまいたいと感じながらも 「どうしてそんな風に思うんだろう」と少し困惑しながら現実に帰っていく。 

僕は14歳の頃に多分はじめてロックというものに触れた。 
偶然に。 
thee michelle gun elephantの”G.W.D.”というシングルを自分の家の近くのディスカウントショップに併設されてたCDショップで買った記憶がある。 
その時は強く何かを感じたわけじゃなかったのに 何故かなんとなく買った。 
なんかわかんないけど、不良性に魅かれたんだと思う。 

僕の家はあまり裕福じゃなく、結果的には両親も仲を悪くして離婚したし 実家というものも売り払われて無くなってしまった。 
小さな頃から狭い家の中で親が大きな声で喧嘩を繰り返していて、一人っ子だった僕は逃げ場もないし「勉強に集中する」という事に何とか意識を持っていこうと努力したりしていた。 
でもやっぱりすごく怖いもので。 
小さいながらも「これはどうなってしまうんだろう。」とか「母親が泣いてる、僕はどうしたらいいんだろう。」とか 頭の中がグルグルグルグルして。 
でもまぁ勉強に集中しながら ずっとがんばってきていた水泳なんかにも逃げたりしてた。 
家にあまりいたくなかったっていう気持ちがあって。 

でも高校に行く時に一度そういうのが全部弾けちゃって、僕は全部を辞めた。 
勉強も水泳も 親に対して気を使うのも、とにかくいろいろ全部辞めた。 
本当は高校も行かないって決めたけど 母が深く頭を下げながら高校だけは行ってくれと言うので行った。 
もうとにかくどうでもよくなっちゃって 僕は何もわからなくなった。 
ほとんどすべての事に無気力になった。 

そこにスっと入ってきたのがやっぱりロックだった。 
ブックオフかなんかで、変な猫の絵が描かれてたジャケットになんとなく魅かれて買ったのがエアロスミスの”Nine Lives”ってアルバムで。 
僕はその時エアロスミスなんて名前も知らないくらい音楽に疎かったんだけど それを聴いた瞬間に本当にブッ飛ばされて 
「これだ!」 
ってなって。 
その時ふと思い出してミッシェルのシングル聴いたら もうたまんないぐらいかっこよくて、「なんだこれもか!」ってなって。 
心がスッと軽くなった気がして、なんだか救われたような気分になったのを今でも覚えてる。 

そこからはもうホントすごい速さで。 
自分なりに掘り下げて掘り下げて、いろいろな音楽を聴きまくった。 
高校のうちは聴きまくりながら遊びでバンドなんかを自分でもやってみてた。 

19の時に「よし、自分も自分で音楽を作って生きよう」って決めた時に、ちゃんとバンドをはじめた。 
最初はグランジ、というかニルバーナだとかソニック・ユース的な音楽に憧れて。 
その後は 80年にニューヨークのアンダーグラウンドシーンで起こったムーヴメント、No Waveにドップリとハマった。 
New Waveに対する過激なカウンターカルチャー。 
ギラギラしたアバンギャルドっぽいパンク、ねじれまくったライブ。 
とにかくオリジナルである事の大事さを痛いほど発信して、ものすごいスピードで巻き起こってものすごいスピードで消えてったムーヴメント。 

20歳ぐらいの時に友人が教えてくれたfugaziを聴いた、というかドキュメンタリーを観て ショックを受けた。 
ものすごいショック。 
ハードコア的な精神性を大事にしている姿勢、それを貫き続けている存在がいるんだという事にショックを受けた。 
「いる」のであれば、自分がそれをできない事に言い訳がきかなくなるから。 
いなければ「結局ムリなんだ、だって誰もそんな風にできないじゃないか」って言えるんだけど 実際に「いる」ってわかってしまった。 
そして僕はdischord及びWashington D.C.におけるポストパンク的に分類されるバンド、その周辺を聴き漁った。 
それからshellacにブッ飛ばされた。 
アルビニの音が発する破壊の美学的な、なんとなくそういう風に感じる部分にやられた。 
シカゴ周辺はそのあと聴き漁った。 

そのあとはジャズ。 
僕は24の時に一度、自身のバンドが活動できない状態になってしまった。 
そのぐらいの時期に「自分を含んでいる大きな流れ」というものを初めて実感した。 
何をやってもうまくいかない状態がしばらく続いて、落ち込んだりどうしたらいいかわからなくて混乱したりという事があって。 
何かの流れに飲まれてしまったんだな と感じた。 
僕はそれを受け入れなきゃいけない、という事をすぐに理解できた。 
大きな流れには逆らうことなく、そのかわり自分を変えていこうと決めた。 
自分が変わる事を恐れて同じ場所にいたって、何も良い事なんてなさそうだと なんとなく思ったからなんだけど。 
とにかく自分が変わっていくこと・流れに流されていくことを甘んじて受け入れることで、逆に「変わらない自分」という本質的な部分を自分でシッカリとつかまえる事ができるんじゃないかと考えた。 

でも最初のうちは何をどう変えていけば良いのかなんて全然わかんないから、単純に見た目を変えた。 
髪はその頃から今でも ほとんどずっと自分で切ってる。 
それに「僕」と自分の事を呼ぶようにしたのもこの時に決めた。 
それまではずっと「俺」と言っていた。 
単純だけどそういうところから変えた。 
あとは職を変えた。 
それまでずっと夜勤を続けていたので、日中の時間に働くことにした。 
それからジャズを聴くようにした。 
鳴らす音も少しずつ変わっていった。 

そこから4年。 
もうすぐ5年。 
いろんな人を巻き込みながら、いろんな人に迷惑をかけながら、いろんな人を傷つけながら、ここまで来た。 
まだバンドもやってるし、ソロでも音楽をやってる。 
前よりはいろいろやるようになった。 
今は大きな流れのどのへんにいるのかが、なんとなくわかるようになってきた。 
「自分はどうすべきなのか 自分はどうしなきゃいけないのか。」 
ものすごくたくさん、それを間違えてきた。 
間違えながら進んできた。それが今わかる。 
そして結局変わらなかった部分があることも。 
まだ変えなきゃいけない部分があって、今必死に変えている。 
ただ 結局変わらなかった部分については もうそれを大事にしようと思う。 

というかそれが本質なんだ。 

だから 年の終わりに次の一歩目を決めるのは大事な事だと思うけど、これから先の歩みはもうすでに決まってる。 
何も考える事はない。 
あとは行動していけばいい。 
僕は「俺」を取り戻そうと思う。 
ここまで進んできたうえで 俺に戻ろう。 

それはきっと 再びアリアを奏でる時のtoneに成りえるような気がしてる。 

ロックやパンクロックが自分を救ってくれた事を忘れないでいよう。 

まずあの時に 何かが変わったんだ。

世界、みたいなものが。

librecord

“librecord”  yutaka hirasaka

free download this here 
http://yutakahirasaka.bandcamp.com/album/librecord 

先日、11/15に自主的に作品をリリースしました。 
自主的というか 個人的、といった方が近いか。 
タイトルは”librecord”というもので 6曲入りの小品です。 
フリーダウンロード作品としてリリースしたので、是非ともダウンロードしていただいて 
持ち歩きながらいろんな景色の中で聴いてほしいです。(家で聴いてもらってももちろん嬉しいです。) 

librecordという言葉は造語で、「libre」と「record」という言葉を合わせたもので。 
それぞれの意味は 
「libre」=自由 
「record」=記録 
という感じです。 
つまりは自由な記録ということです。 

そもそもはクリスマスシーズンが近づいてきた街並みに感化されつつ、友人からいただいたガットギターを部屋でなんとなく弾いていた時にイメージがわいて 
1日で4曲録ってしまったので それをなんかしか誰かに聴いてもらいたくなった、というもので。 
なので かなり力の抜けた作品になってます。 
まぁ普段からそんなに力は入ってないけども。 

いつもどおり 文庫本サイズの小さな4トラックMTRですべて作りました。 
僕はソロの作品をそれ以外の方法で作った事が無いです。 
今のところリリースしているすべての作品を僕はその小さな4トラックMTRだけで作っています。 
CDになった作品も。 
その事に対する少なからずの熱意も持ち合わせてるつもりです。 
部屋で、録音ボタンを押して 息を殺しながら自分ですべての楽器を弾く。 
ミスをしたら最初から全部やり直し。 
アコギなんかはMTRに内臓されてる外部マイクで録ってるので、かなり変な体制でマイクにアコギを近づけて録ってます。 
なので集中しなきゃ良いテイクは録れないし、そもそもミステイクにこそ良い味が隠されてたりもするので 僕はこういう作業が大好きです。 
誰かの録音物を聴く時も 昔から比較的そういう「近い音」に自分は触発されてきた感もある。 

たとえばワシントンD.C.にあるレーベル”dischord”、Ian MacKayeがエンジニアをしてる「inner ear studio」で録られてる音源(fugazi、Q and Not U、antelope、faraquet、John FruscianteのDCepなどなど)や、その周辺のパンク・ポスト パンク勢の音。 
それからVincent Galloの音。 
Chicago周辺の音響系の音。特にisotope217。 
Steve Albiniが携わってる音。 
それともちろん大好きな50~60年代あたりのモダンジャズ、バップ、クール、モード。 
そのへん。 
土臭い音から洗練されたミニマリズム極まるものまで。 
総じて僕は「近い音」に魅かれ続けている。 

それは角度を変えれば「チープな音」ともとられやすいものだったり、実際にチープだったりするものも中にはあるんだけど 
でもこちら側が意識してシッカリと音の本質に耳を傾けられれば 驚くほどエモーショナルだったり抒情的な部分を訴えかけてきたりするものなんだよなぁ。 
という個人的意見。 

とにかく 僕は自分が「好きだな」と思う音のイメージみたいなものを 今までのところ自分の耳や心のひだみたいな部分でとらえられていて、自分が自分の音楽を具現化する際にも その感覚をなるべく活かそうと考えている。 
今までのところね。 

それは大事なことのように思う。 

音楽を作る。 
きっと少し昔と比べて今はそれを比較的簡単に誰でもある程度行えるような世の中なんだろうな、と感じることがある。 
なぜならまず第一に この僕にだって音楽を作る事ができるわけなんだから 当然そうなんだろう。 
僕は音楽理論もまったく知らないし 例えばギターの事に関してだって、コードネームもスケールも(あと何だ?)とにかくいろいろ、ほとんど知らない。 
自分が弾いてる曲のコードも「キーが何か」という事すらわからず、たまにバンドの為に作った曲をスタジオでみんなで鳴らす時に 
「この曲はキーが○○だから」 
みたいな会話をメンバーが交わしている時があるんだけれど、さっぱりついていけない。 
自分の曲なのに。 

そんな僕でさえ曲は作れる。 
だからきっとPCを使ってパズルみたいに音楽を作っていく作業は本当に誰しもができるんだろうなぁ。 
楽器を弾けなくても作れるとか 
そう聞いている。 
それも善し悪しで、どれが正解とかないし 良いものは何でも本当に素晴らしいです。


でも音楽を作ることと「音を鳴らす」「空気を震わす」こととはまた少し違うもので。 
という自説があって。 
空気を震わす事、その響きを自分の内側にシッカリと導いていくこと 
これはそんなに簡単にはできないと思う。 
実際的な耳や「経験値」的な耳や 心の開き方なんかが良くないと なかなかうまくできない。 
気がする。 
今のところ、それがすごく難しいし それがすごく楽しい。 

とても簡単に演奏できる曲でも それを演奏する人間によって全然聞こえ方が変わってくる、というのはきっと誰しもなんとなく感じたことがあるはずで。 
“おっさんには敵わない”、って時があるのです。 
それはきっと 人間力をどう培っていけるかで 自分なりの空気の震わせ方をどれだけ大事に育んでいけるかで 大きく変わってくるものなんじゃないかなぁと。 
とりあえずこの歳の段階ではそういう風に思ってるわけです。 
個人的な話。 

僕の呼吸は僕にしかできないように 
僕のtoneは僕だけのもの 

リラックスしながらそんな風に思えるおっさんになれるように。 
もう僕のおっさんとしての時間は確実に流れはじめているし、その事が嬉しくもあり だからこそ大事に歩んでいかなきゃなんて思う。 

なんて思いながら、特に力まず自由な記録。 

“librecord” yutaka hirasaka 

“silent smile”  yutaka hirasaka

sketch.


穏やかな青に溶けていく夕陽のオレンジ。 
秋から冬にかけて、空が変化する速さは日毎に増していく。 
表情をころころ変えながら すぐに日が暮れてしまう。 
いつもと同じ街が いつもと同じで、いつもと全く違うように感じる瞬間があって 
キラキラしてて すごく優しくて大きくて 包まれてるような感じがして、なんてことない見慣れた景色なはずなのに とても心が揺れる。 
世界が色と光で溢れてる事を知る。 
あの儚いオレンジのように 僕も空に溶けることができたら素敵なのになぁと思いながら 、瞬間を切り取ってポケットにしまう。 
いつか 音になってくれることを想いながら。 

時おり 陽が落ちていく方向へ、ただただ歩いて行ってしまってる時がある。 
早歩きで。 
何かを期待して 何かを確かめたくて、心がほんの少し跳ねている事を実感しながら 一体何をそんなに焦がれているのかよくわからないまま 歩く。 
僕は特に絵が得意だとか写真が得意だとか そういった趣味や特技が無い。 
ただ ほんの少し音楽が作れる、というだけ。 
いやそれも本当は違う。 
音楽が作れるという意識もあまり無い。 
えんぴつを持って カメラを持って 空間を切りとることはできないけれど、なんとか自分なりに音を構築することで もしかしたらそれに近づけるかもしれない そんな風に思っている。 

景色、風、空白 僕は「そこにあるもの」よりも「そこにあったはずのもの」を感じるのが好きだ。 
それは空虚な感じのイメージではなく ただただ「そこにあった」という何かをイメージしたり、その残り香のようなものを想像すること。 
僕も誰も いつかみんなそういう空白を生む。それは僕が キミが 誰かが、今存在しているからこそ。 
それはとても普通のことで、でも だからこそ何だか儚かったり美しさを含んでいたりするような気がする。 

変容していくこと。 
それを受け入れること。 

多少なりとも僕がやっている(やってみたい)音楽なんかっていうのは、何かの形をつくることじゃなく 見えないけれどすでに形あるもの(風とか感情とか 空気とか 光とか)を変容させることなんじゃないかなと思う。 
僕が作るのではなく 僕が溶けることで、僕を通した形に変容させる。 

そんな風に思いながら 僕は時おりポケットの内側へと手を忍ばせて、いつかの日に切りとったイメージを感じる。

今日も夕陽が優しかった。 

“風の名前” 

眠ったままで 風を探して 
止まった街を 歩いた 
夜と朝の間 まわりまわって 
夢の中でさ 歌う 

まるで季節のように 
青に溶けてく月みたいに 
声を 
言葉を 
メロディーを 
忘れてく この日々を 

視界がバッと開いた 音が刺さった 
真ん中にグサっと 今も 

名前を失くしたキミが 
声を限りに叫んだ その事を 
僕は いつまでも覚えてるよ 
胸のずっと奥の方で 

いつか ちょっとだけ笑えるように 
今は この場所で 歌う